宮澤養鶏園のおいしいタマゴ
特殊な熱加工による特別な飼料、良質な地下水、飼料メーカー勤務で得た知識を結集して作りあげた、昔ながらのコクと旨味のある美味しいタマゴをご賞味下さい。
ひよこ

2013年02月16日

卵アレルギーについて・・4

こんばんは。
冷たい風が吹き荒れてた一日でした。
我が家は、周りを田んぼに囲まれた中にあるため、風のあたりが強い。

さて、少しサボりぎみでしたが、前回からの続きを書いてみたいと思います。

対策その二
<鶏のストレス対策>
 健康なにわとりとは、どの様に飼育すればよいのだろうか?
 人の場合は、よく食べ、よく寝て、よく動くというのが基本ですが、
 にわとりに当てはめて考えると、
  よく食べる・・・常にエサが食べられる状況をつくる。
          特に夏場の温度管理の必要性。
          栄養バランスのとれた完全配合飼料を与える。
  よく寝る・・・・点灯時間のコントロールにより、消灯時間を一定に。
          外部からの侵入動物等がいない。安眠をさせる。
  よく動く・・・・平飼鶏舎等の運動スペースが確保できている。
 となりますが、ここで問題となるものがストレスです。

 人の場合においても、バランス良く生活していたが、ストレスにより
 様々な問題が発生することがあります。
 
 にわとりの場合のストレスの原因として考えられるものは、
   他の侵入動物・・・ネズミ・ネコ・イタチ・ヘビ等
   暑さ・寒さ ・・・エサの摂取量に大きな影響
   音     ・・・カミナリ・車両等
   管理者   ・・・人が前を歩くだけでも、ストレス。
   他のにわとり・・・一つのスペースに入ったニワトリには、その
            羽数分の順位がつく。下位のニワトリは、
            イジメの対象。

 ニワトリが、卵を産む行為はホルモンの正常な働きがあってこそであり、
 ストレスにより、ホルモンバランスの崩れたニワトリからは、正常な
 産むという行為は望めない。

 私が考える理想の鶏舎とは、
  1.ウインドウレス鶏舎・・・温度管理の徹底、侵入動物の防除が可能である。
  2.ケージ飼育    ・・・1ケージ当たり、1~2羽にて飼育。イジメ対象に
               なりにくい。
               運動させることより、ストレス低減が優先。
  3.飼育管理の機械化 ・・・管理者でも極力入らないよう機械化させる。

 現状の我が家の鶏舎
  ウインドウレス鶏舎にて、入気口、排気口を分け、入気口に温度管理を
  するための工夫を施す。
  外部から動物が侵入できないよう、隙間は一切無し。ネズミのいない鶏舎は
  珍しい。
  ケージ飼育にて、1ケージ当たり2羽を飼育。3段ケージ(管理者の目線まで)。
  集卵、除糞、換気扇の設定、エサ、水を自動化。
  一般的な鶏舎より、ゆとりを持っての鶏舎構造になっている。
 
 まだまだ、ストレスの低減は可能と思います。元気なニワトリから、
 元気な卵が生産できるよう日々の努力が必要と思います。
 生産性を重視した飼育方法が、ストレスに繋がりやすいと、考えます。
 卵アレルギーと生産性重視の考え、無関係ではないと思います。


 
 
  


Posted by 宮澤養鶏園  at 23:54Comments(1)タマゴの秘密

2013年02月02日

卵アレルギーについて・・3

こんばんは。
先ほどから雨が降ってきました。寒さも緩んで良いのですが
やっぱり雨はいやです。

今回は、卵アレルギーについての生産段階での対策1を記載したいと
思います。
現在、世間に出回る鶏卵の中で、卵アレルギーの症状の出にくい卵が
存在します。ある岡山県の養鶏場の卵はその一つとされ、動物実験まで
のデータをだしています。私も昔、飼料メーカーに勤めていた頃は、
中四国地区の担当だったため、その養鶏場へも寄らせていただいた事も
あります。

対策その一
 卵アレルギーの症状が出るもの、出ないもので何が違うのか?
 前回にも記載しましたが、人間の体内への病原体・細菌の侵入により
 アレルギー症状がでるのではないかとの考えから、対策を検討したいと
 思います。

 もともと鶏卵とは、鶏が子孫を残すために産むものであり、病原体・細菌
 の侵入があってはならないものです。では、なぜ?
 本来、鶏卵の殻の表面にはクチクラという、外部からの侵入物を防ぐための
 層があります。しかし最近は、店頭に並ぶ際の見た目を重視するため、洗卵
 されてしまいます。洗浄ブラシで洗われた鶏卵のクチクラ層は無くなり、
 外部からの侵入物に対して無防備になります。
 また殻の表面にある呼吸のための孔(あな)までも塞がれるため、死んだ卵
 となります。(私なりの表現です)
 洗卵した卵は、有精卵であってもヒナが孵ることはありませんが、産卵された
 ままの状態の有精卵であれば、21日後にはヒナが孵化するのです。

 ヨーロッパの店頭では、洗卵した鶏卵と、洗卵していない鶏卵が区別して
 販売されています。価格は、洗卵していない鶏卵が高くなっています。
 これは私が思うに、鶏舎設備として衛生面・環境面等の対策を講じたコスト
 の高い鶏舎で生産された鶏卵だから価格が高くなっているのだと思います。
 
 例えに問題があるかと思いますが、生きている卵と死んでいる卵では、鮮度の
 変化にも明らかな違いもあります。消費者の方々が何を望まれ、何を選択する
 かは自由ですが、卵アレルギーの出にくい鶏卵は、鮮度のよいものに多いよう
 です。

次回は、鶏のストレスについて卵アレルギーとの関連を考えたいと思います。
(この記載内容は、私の経験に基づく、あくまでも自論として読んでいただければ
 と思います。)  


Posted by 宮澤養鶏園  at 00:28Comments(2)タマゴの秘密